脱毛サロンを運営するには業務用脱毛機が欠かせませんが、問題は高額な本体価格です。
どの機種でも新品で購入するには数百万円のコストが必要になり、何かとお金が必要な開業時には大きな負担になってしまいます。
レンタルやリースという選択肢もありますが、中には中古の脱毛機を検討する方も少なくありません。
しかし、業務用脱毛機はただでさえ繊細なマシンであるため、中古品を購入するとなると何かと不安が伴いますよね。
今回のコラムで中古の業務用脱毛機について解説するので、ぜひ最後までご覧になった上でご検討ください。
中古の業務用脱毛機も販売されている
インターネットで調べてみると、中古の業務用脱毛機が数多く出回っていることがわかります。
中には定価より遥かに安く販売されているものも珍しくありません。
ただし、あくまで中古品なので状態の程度はバラバラ。
いくら定価より安いとはいえ、それだけの理由で購入すると、思わぬトラブルを引き起こす恐れがあります。
中古品の販売価格相場
ちなみに、中古の業務用脱毛機の販売価格相場はどれほどなのでしょうか。
- 発売日からどれだけ時間が経っているか
- 購入日からどれだけ時間が経っているか
- 外傷・汚れなどの使用感
- 欠損・損失物の有無
- その他故障・不具合
このように、いくつもの条件によって中古品の適正価格は変動します。
サイズの大きい業務用脱毛機は処分するにも費用がかかってしまうため、中には無料で引き取り手を募っている所有者もいます。
状態が優れているものでも、中古になった途端、価格相場は大幅に下がります。
例えば、定価400万円ほどの業務用脱毛機の場合、ほとんど新品と言えるほどきれいな状態でも、100万円ほどで販売されていることもあります。
中古品を購入する際の注意点
中古の業務用脱毛機を購入する際の注意点を解説いたします。
以下のようなデメリットがあることを理解した上で、購入を検討しましょう。
- メーカー保証が付属しない
- アフターフォロー・サポートを受けられない
- メーカー登録が必要
- ランプ交換が必要
- 修理・メンテナンスが必要
- 返品・返金ができない
メーカー保証が付属しない
新品で業務用脱毛機を購入した場合、ほとんどのメーカーでは保証が付属します。
期間はそれぞれ異なりますが、平均的には1〜2年の保証が付いてくるでしょう。
ただし、中古で購入する場合、必ずしも保証が付くとは限りません。
保証期間を既に超過していた場合はもちろん、まだ保証期間内であるにも関わらず、所有者が変わったことで保証が適用されなくなる場合もあります。
アフターフォロー・サポートを受けられない
近年では、業務用脱毛機を購入すると、そのメーカーの開業・運営支援を受けられるのが一般的です。
店舗づくりや資金調達、集客方法など、メーカーによっては実に幅広くサポートしてくれるため、初めて自身のサロンを持つオーナー様にとっては、心強い見方になるでしょう。
しかし、中古の業務用脱毛機を購入した場合は、そのようなアフターフォローやサポートも受けられなくなる場合が多いです。
仮に経営コンサルタントに依頼する場合、月額数十万円という多額のコストが発生するほど価値があるサービスですが、それを受けられないことは、大きな損失だと言えるでしょう。
メーカー登録が必要
前述した保証やメーカーサポートですが、中古品だからといって必ずしも付属しないとは限りません。
メーカーにもよりますが、所有者が変わった後もサービスを引き継げたり、更新できる場合もあります。
ただ、その場合にはメーカー登録が必要になる場合が多いです。
それによって保証やサポートが付くのは嬉しいことですが、メーカー登録費として数万円かかる場合があります。
ランプ交換が必要
業務用脱毛機において、光源であるランプは消耗品であり、定期的に交換する必要があります。
もし照射回数の上限を超えてしまっているにも関わらず、同じランプを使い続けていると、どれだけ照射しても十分な効果を得られません。
交換費用は機種によって数万〜十数万円と高額ですが、中古品だと残りの照射回数がわからない場合があります。
そのため、購入してすぐにランプを交換しなければいけなくなるケースも考えられます。
修理・メンテナンスが必要
機種によって耐久性に差はありますが、業務用脱毛機は非常に繊細なマシンです。
安全に使用するためには定期的なメンテナンスが欠かせませんが、中古品だと前所有者がどのように管理していたか、正確に把握するのは困難です。
そのため、実際に使用する前に専門業者に依頼し、きちんとメンテナンスしておくことが望ましいです。
その際、状態に応じて部品の交換や修理が必要になり、その分コストもかかってしまいますが、既に廃盤になった業務用脱毛機だと、交換部品が見つからないケースもあります。
返品・返金ができない
ネットオークションやフリマアプリでも販売されている中古の業務用脱毛機ですが、それらは基本的にノークレームノーリターン。
つまり、本体に何か不具合があっても全て購入者の責任であり、返品や返金ができないということです。
販売価格が安いほど不具合がある可能性は高いため、そのリスクを踏まえた上で購入することになります。
中古品の購入時に確認するポイント
最後に、もし中古の業務用脱毛機を購入する場合、必ず確認していただきたいポイントを解説いたします。
買ってから後悔しないためにも、下記の項目はぜひチェックしておいてください。
- マシンの状態
- ランプの残ショット数
- 付属品・消耗品の有無
- 手放す理由
- 現在も修理・メンテナンスに対応しているか
マシンの状態
まずチェックしておくべきなのは、マシンの状態です。
一つは外装で、傷や汚れなどをチェックしておきましょう。
ネットオークションやフリマアプリで探す場合は、できるだけ多くの写真が掲載されている商品の方が信頼できます。
また、動作確認も必要です。
その機種が搭載している機能についてはあらかじめ自分で調べておき、その一つひとつが問題なく作動するか、記載がなければ必ず出品者に問い合わせましょう。
ランプの残ショット数
ランプの残ショット数も必ず確認しておくべき項目の一つです。
ランプはあくまで消耗品であるとはいえ、購入時点で照射回数が残っているのといないのとでは、実際にかかるコストに大きく差が生まれます。
この点も商品ページに記載があるとは限らないため、出品者に必ず確認しておきましょう。
また、公式のメーカーや脱毛機専門の販売業者から購入する場合も同様です。
付属品・消耗品の有無
- ハンドピース
- フィルター
- 電源ケーブル
- ゴーグル
- 取扱説明書
- 脱毛ジェル
など、新品で業務用脱毛機を購入した場合はいくつかの付属品や消耗品がありますが、中古品の場合、それら全てが揃っているとは限りません。
不自然に安く販売されている場合、何かが紛失していることも考えられるため、その点も踏まえて選びましょう。
手放す理由
- サロンを閉めることになった
- 新しい脱毛機に買い換えることになった
など、前所有者がその業務用脱毛機を手放す理由としてはいくつか考えられますが、その理由も確認しておくことが望ましいです。
というのも、基本的に中古品は購入前に現物の状態や、効果の高さを確認することができません。
仮に買い換えが理由で出品されている場合、その業務用脱毛機の性能が良くなかった可能性も考えられます。
現在も修理・メンテナンスに対応しているか
既に製造・販売が中止になっている業務用脱毛機を購入する場合は、メーカーがまだその機種の修理やメンテナンスに対応しているか確認しましょう。
業務用脱毛機はただでさえトラブルのリスクが高いですが、故障してしまった場合、修理することができないと、それだけで使用できなくなってしまうことも考えられます。
修理・メンテナンスに対応しているか確認する際、必要になる費用も問い合わせましょう。
中古品の購入は十分な注意が必要
解説した通り、中古の業務用脱毛機を購入する場合は十分な注意が必要ですが、それでもトラブルが発生するリスクはゼロではありません。
保証やメーカーサポートのこともあるので、基本的には正式な脱毛機メーカーから新品を購入することをおすすめします。
初期費用がかかるとはいえ、スムーズに脱毛サロンを運営していくためにも、決して無駄な出費ではないでしょう。
ローンやリースなどを活用することで、金銭的負担を分散することも可能なので、その点も踏まえてどのような業務用脱毛機を購入するか検討してみてください。