ビジネス 2024年09月05日

【自宅サロン】値段設定のポイントを解説

自宅サロンの開業で最も頭を悩ませるのが、値段の設定ではないでしょうか。「高すぎる?」「快く払ってもらえる?」と悩んだ結果、低い価格設定にしてしまう方は少なくないでしょう。

一度決めた価格は簡単に変えることができません。値段設定を間違えると経営を圧迫しかねないため注意が必要です。

そこで今回は、自宅サロンの値段設定のポイントを解説していきます。売上アップにつながるコツ、うまくいく自宅サロンの特徴もあわせてご覧ください。

自宅サロンは値段設定が重要

 

開業後、健全に運営していくためには、値段の設定が重要なポイントです。自宅で開業する際「家賃がかからないぶん安くする」といったケースが見受けられます。

しかし経営にはさまざまな経費がかかるため、家賃の有無で値段を下げてはいけません。

一度決めた値段を変えることは難しく、安く設定しすぎると経営を圧迫しかねません。また、低すぎる価格設定は、お客様に「サービスの質が低いのでは?」と思わせる可能性があります。

安易に設定せず、根拠を持って決めることが大切です。

自宅サロン値段設定のポイント

自宅サロンのメニュー価格を決めるときには、以下のポイントに注意しましょう。勘やイメージで値段設定するのではなく、経営していけるかどうかが大切です。

相場を気にしすぎない

周辺地域や、同様のサービスを提供しているサロンの価格帯を調べることは大切です。ただし、あくまでも参考に留めることが重要になります。

施術の相場を気にしすぎると、つい集客のハードルを下げたくなってしまいます。そのため同程度の値段か、それ以下に設定してしまうことが多いです。

相場を調べる際には、平均的な料金を把握するだけではいけません。サービス内容や施術レベルに対して適切な値段になっているかどうかを確認しましょう。

メニューの値段は、提供するサービスと価格に大きな乖離がないことが重要です。

友人に相談しない

安易に友人・知人に値段の相談をするのは避けた方がよいでしょう。相談する友人がサロン経営者でない限り、おすすめしません。

友人の意見は消費者の意見として参考になる点もあるでしょう。しかし、いわれるがまま安くしてしまえば経営を圧迫しかねません。

あなたの提供するサービスが友人にとって必要ではない場合は、とくに注意が必要です。必要なければ、どんな価格であっても高いと感じるでしょう。

一般的な意見ではなく、ターゲットのニーズを把握することが重要です。お客様の悩みを解決する対価として、適正な値段を決めてください

価格に根拠を持つ

根拠がないままに値段を決めてしまわないよう気をつけましょう。「相場がこのくらいだから」と、なんとなく決めるのは良くありません。

同じサービスを提供している場合でも、そこに至る経歴や技術レベルは違います。このほか、使用する薬剤など、あらゆる点で全く同じということはありません。

お客様は、悩みを解決したり、理想を実現したりするためにサロンに行きます。そのため、満足できれば値段が高くても喜んでくれるでしょう。

このサービスでこの値段は当然、と思われるようにスキルを高めることが大切です。

高額メニューがあってもよい

メニューの値段はすべての利益率をそろえる必要はありません。そのため、商品によって差があっても大丈夫です。

全体的に高い値段にする自信がない人は、一つだけ高額メニューを作ってみましょう。

サービスを気に入れば高額でも購入するお客様はいます。チャンスを逃さないためにも、高めに設定したメニューを準備しておく必要があります。

高いと売れないのでは…といった自身のメンタルブロックを外す方法としても有効です。

収支の計画を立てる

収支の計画が立てられなければ、適切な値段設定はできません。

サロンの売上は「客単価 × 人数(回数) 」になります。まずは月にいくら売り上げたいのかを明確にし、客単価を設定しましょう。

たとえば、月に50万円の売上目標を立てるなら、以下のような条件での値段設定が考えられます。

  • 1日5人
  • 月20日間営業
  • 平均単価5,000円

また、経営する以上は利益を出さなければなりません。経費も計算し、赤字にならないよう設定する必要があります。

経営スタイルによって経費の額は変わるので、しっかりと経費の項目を把握しておきましょう

うまくいく自宅サロンの特徴

自宅サロンは、開業から1年以内に60%が廃業するといわれています。継続の困難さに注目されがちですが、うまくいっている自宅サロンも数多くあります。

うまくいく自宅サロンには以下のような特徴があるため、チェックしておきましょう。

コンセプトが明確

自宅サロンは、コンセプトを明確にすることが大切です。

たとえば、以下のような具体的なコンセプトを設定することで、サービスの方向性やターゲット層が明確になります。

  • リラクゼーションを重視した大人の隠れ家サロン
  • 忙しいママ向け、短時間で効果的な美容サロン
  • オーガニックハーブが売りの自然派サロン など

コンセプトがブレると訴求ポイントも定まらないので、ターゲットに刺さらず、集客につながりません。

一方、明確なコンセプトがあると、お客様に「自分のためのサロン」と思ってもらいやすくなります

メニューがわかりやすい

メニューのわかりやすさは、お客様が選ぶ際のストレスを軽減し、速やかな予約や施術につながります。

施術内容の説明や料金表が複雑だと、カウンセリングに時間がかかるだけでなく、お客様に不信感を抱かせかねません。

また、メニュー表には必要以上に専門用語を使わず、お客様が知りたい情報を過不足なく記載しましょう。

期待できる効果や、施術後のイメージができるキーワードを入れておくと選びやすくなります。

適切に値上げを行っている

うまくいく自宅サロンは、オープン時の値段設定が適切なだけでなく、状況に応じて適宜値上げを実施できていることが多いです。

原材料価格の上昇や、新しいマシン、システムの導入など値上げの理由はさまざまですが、お客様に納得していただければコストが増えても収益を落とさずに済みます。

また、値上げの成功にはタイミングや値上げ幅のほか、お客様との信頼関係も重要です。サービスの質やスキルの向上を怠らないよう気を配りましょう。

【自宅サロン】売上アップのコツ

自宅サロンの売上をアップさせるためには、ターゲットに適した広告を出し、集客する必要があります。

また、来ていただいたお客様にリピーターになっていただけるよう、以下の点を抑えておきましょう。

ターゲットを明確にする

誰に対してどのようなサービスを提供するかを明確にすることで、施術内容や価格設定、広告戦略などに一貫性が生まれ、ターゲットに効果的にアピールできます。

ターゲット層にぴったりのサービスが提供できれば、顧客満足度が上がり、口コミや紹介での広がりが期待できるでしょう。

特定層のニーズに応えることで専門店としての地位を確立しやすくなり、他店との差別化が売上アップにつながります。

適切な広告施策

自宅サロンの宣伝には、限られた予算の中で効果的な広告を展開することが求められます。

ターゲットに合わせて媒体を選ぶことが重要です。たとえば若い女性がターゲットであれば、InstagramやLINEなどのSNSが有効でしょう。

また、地域密着型のフリーペーパーやチラシ、口コミサイトへの掲載も効果があります。

このほか、Googleビジネスの管理やホームページのSEO対策など、検索エンジンで上位表示される工夫も集客には不可欠です。

リピート率を上げる

安定した売上を実現するためには、リピート率を上げることが大切です。

一度サロンを訪れたお客様が再度利用したくなるような仕組みをつくるほか、サービスの質を落とさないことが重要です。

また、自宅サロンでは、お客様一人ひとりに寄り添ったサービスが提供できます。そのため、信頼感や特別感を持ってもらいやすいでしょう。

たとえば、リピート特典や会員限定メニューなどが有効です。これらのサービスで顧客満足度を高め、売上アップにつなげていきましょう。

自宅サロンは値段設定が成功のカギ

自宅サロンの値段を設定する際は、相場や周りの意見を参考にしすぎず、提供するサービスに見合っているかどうかを判断基準にすることが大切です。

集客のハードルを下げるため必要以上に低い価格にしてしまうと、求めているターゲット層が顧客にならず、長期的に売上を確保することが困難になります。

サービスの値段は経営に大きな影響を与えるため、達成したい売上目標と経費のバランスを考え、適切な値段に設定しましょう。

この記事の執筆者

NBS

NBS編集部

株式会社NBSは創業以来、日本全国の約1,500店舗のエステサロンや美容室に脱毛機を導入し、約3,000店舗のサロンと商品取引を行ってきた美容総合メーカーです。特に脱毛機においては業界のリーディングカンパニーとして数多くの商品を開発してきました。本サイトでは、美容サロンに関するこれまでの豊富な知識と経験を活かし、サロンオーナーの皆様に役立つ情報発信を行ってまいります。

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