数あるエステサロンの中でも、規模が小さい個人サロンは知名度の低さに悩まされることが多いです。物理的にお店が小さいことで通行人からも気付かれにくく、集客に費やせるリソースも少ないためです。
しかし、だからといって対策できないということは全くありません。
今回は予約が入らない原因を解説し、個人サロンでも実施できる対策方法をお伝えしていきます。
個人サロンの予約が入らない理由とは?
個人サロンで予約が集まらない理由としては様々な事項が挙げられますが、よくあるのは以下のいずれか、あるいは全てに当てはまるケースです。
- 顧客に認知されてない
- 施術の効果に満足してもらえていない
- 競合との差別化ができていない
顧客に認知されていない
1つ目はそもそも顧客に認知されていないことが原因で集客できていないケースです。冒頭でも解説した通り、規模の小さい個人サロンではこれが原因で思うように売上が伸びないケースが決して珍しくありません。
商圏内のターゲットに認知してもらうために、以下のような対策を実施しましょう。
- 複数のSNSを活用する
- 口コミの投稿を促進する
- 紹介キャンペーンを実施する
複数のSNSを活用する
- X(Twitter)
- TikTok
- LINE
- YouTube
ご存知の通り、現代は上記のように様々なSNSが普及しています。以前に比べ、SNSを活用して集客するサロンを見かけることも増えたのではないでしょうか。
つまり、いまや美容業界でSNSを活用することは当たり前といって過言ではありません。
そして発信内容にこだわることはもちろんですが、できる限りたくさんのSNSを活用するようにしましょう。SNS運用は時間と労力が必要なだけでなく、効果が現れ始めるまでにもある程度の時間がかかりますが、ターゲットに認知してもらえる機会が増えるとそれだけ結果にもつながりやすくなります。
口コミの投稿を促進する
ターゲットがどのサロンに行くか決める際、非常に高い割合で見られるのがGoogleマップやポータルサイトなどの口コミです。各メディアでも口コミの数が多かったり、評価が高いサロンの方が目に付きやすいですが、逆に口コミが少ないとどうしても選ばれにくくなってしまいます。
なりすましなどの悪質な口コミはペナルティの対象であるため、特典や割引を条件に口コミの投稿を促すなど、既存顧客に協力してもらいましょう。
紹介キャンペーンを実施する
既存顧客に協力してもらう手段としては紹介キャンペーンを実施することも有効です。紹介キャンペーンの魅力は既に知っている人からの紹介であり、来店ハードルが大きく下がるという点です。
同じ利用者の意見でも、全く知らない人の口コミと、友人・知人から直接紹介してもらうのとでは来店意欲が全く異なりますよね。つまり、多少利益を削っても十分なリターンが得られるのが紹介キャンペーンの強みということになります。
施術の効果に満足してもらえていない
2つ目に紹介する原因は、施術の効果に満足してもらえていないということです。
せっかくお店を利用してもらえたにも関わらず、満足のいくサービスを提供できないと、もう一度利用してもらえる可能性は低いですよね。そのため、こちらは主にリピーターが増えない際に該当するケースが多いです。
対策としては以下のようなことを実施するのがおすすめです。
- 美容機器の買い換えを検討する
- 付加価値を高める
- 競合を参考にする
美容機器の買い換えを検討する
脱毛サロンなら業務用脱毛機、痩身サロンなら業務用痩身機といったように、専用の美容機器を用いて施術を行っているサロンも多いでしょう。
しかし、同じ業務用であっても、美容機器はメーカーや機種によって性能や効果が全く異なります。つまり、スタッフの操作方法や施術の頻度など間違っていないにも関わらず、その美容機器の性能の問題で十分な効果を得られていない可能性も考えられます。
もしそのような可能性があるのであれば、一度美容機器の買い換えを検討しても良いでしょう。多くのメーカーでは無料出張体験などを実施しているため、時間やお金をかけることなく、別の機種を試してみることができます。
付加価値を高める
圧倒的な効果を発揮してお客様に満足してもらうことが理想ではありますが、メニューによってはそうもいきませんよね。何度も施術を受けることで初めて効果を実感できるメニューも多いですが、中には理解してもらえないお客様もいらっしゃいます。
そのため、施術の効果以外の部分で満足してもらえる方法がないか検討してみましょう。
- 接客態度を徹底する
- ドリンクのバリエーションを増やす
- アロマを焚いてリラックスしてもらう
など、お客様の総合的な満足度を上げるためにできることはたくさんあります。
競合を参考にする
競合サロンを参考にするというのもおすすめの方法の1つです。
- どのようなマシンを使っているか
- どのようなコミュニケーションを取っているか
- どのようなアフターフォローをしてくるか
など、実際に利用してみないとわからないことはたくさんありますよね。他店を利用してみることで初めて自覚できる弱点などがあるかもしれないので、近くの人気店になぜ人が集まっているのかをリサーチしてみましょう。
競合との差別化ができていない
競合と差別化できていないというのも集客に悩まされる要因の1つとなります。
特に個人サロンの場合、知名度や信頼度に関して大手チェーンにどうしても劣ってしまいます。そのため、競合に打ち勝つためには明確な強みを持ち、それをターゲット層に訴求する必要があります。
具体的には以下のステップで実行しましょう。
- 3C分析をする
- 分析結果に則った集客を実施する
- PDCAを回していく
3C分析をする
競合と差別化できるポイントを見つけるためには、まずは3C分析をしてみることがおすすめです。
- 自身の強みや得意としていること
- 競合の弱みや苦手としていること
- ターゲットが求めていること
競合との差別化を図るためには上記の3つ全てに当てはまる部分を発見し、実行することが大切です。3C分析はその重要な要素を発見する初歩的な手法です。
経営やマーケティングの基礎でもあるため、一度真剣に向き合ってみましょう。
分析結果に則った集客を実施する
3C分析をしたら、次にその分析結果に則った集客施策を実施します。集客施策は実際に広告を出稿したり、チラシを配るだけでなく、新しいメニューを考案したり、内装を変えてみるといった改善策も含まれます。
ただし、施策内容によってはすぐに結果が出ないものもあるため、事前に期間を決めて、基本的にはその期間は施策を継続することを心掛けましょう。
PDCAを回していく
集客施策はただ実行して終わりというわけではありません。施策によって何らかの変化が起きて、期待していた効果を得ることができたのかを検証する必要があります。
そのため、集客施策を実施する時はどのような効果を得たいのか、明確な目標を掲げるようにしましょう。漠然と「予約数を増やす」という目標ではなく、性別や年齢別に絞ったり、特定のメニューの注文数を増やすなど、より具体的な目標を設定するのがおすすめです。
予約数を増やすには色々な集客方法を試すことが重要
- 顧客に認知されてない
- 施術の効果に満足してもらえていない
- 競合との差別化ができていない
小規模な個人サロンの場合は特に、上記のいずれかが原因で予約が入らない場合が多いです。状況を改善するためにも、ぜひ今回解説した対策を試してみてください。
ただ、たった1つの対策を講じても劇的に予約が増えるとは考えにくいです。複数の集客方法を実施して、自身のサロンにとってどのような形態が最適か見極めてみてください。