お客様のきれいになりたいという願いをサポートするエステティシャン。必須となる資格がないことから、未経験からでも目指しやすい職種だと言われています。
一方で、施術だけでなくカウンセリングや物販といった幅広い業務を担わなければならないのもエステティシャンの特徴の1つです。一通り仕事を覚えて一人前になるためには、かなりの労力が必要になります。
今回のコラムでは、未経験でエステティシャンを目指すことのメリットや大変さについて詳しく解説していきます。
エステティシャンは未経験でも目指せる
必須の資格がなく、エステティシャンは未経験でも目指すことができる職種です。しかし、一人前のエステティシャンとして活躍するためには、以下のような幅広い能力が求められます。
- レベルの高い施術を行いお客様を満足させる
- 施術で効果が現れる仕組みをわかりやすく説明する
- 物販で取り扱う商品の魅力を伝える
- お客様の悩みに応じて最適な施術を提案する
- 清掃や会計といったサロンワークをスピーディーにこなす
これらを身に付けるためには、多くの時間や労力を費やさなければなりません。
未経験者を募集しているエステサロンの多くは、充実した研修制度を設けています。研修を利用してエステティシャンに必要な力をつければ、未経験からでもエステティシャンとして自立できるでしょう。
未経験でエステティシャンになるメリット
未経験でエステティシャンになるメリットとして、以下の3点が挙げられます。
- すぐに実戦経験を積むことができる
- 働きながら知識やスキルを身に付けられる
- 他業種の経験を生かせる
すぐに実戦経験を積むことができる
エステの施術は、エステティシャンの手でマッサージを行うハンドエステとエステ機器を用いるマシンエステの2つに分けられます。
ハンドエステでは絶妙な力加減を見極めて施術する力が、マシンエステでは実際の機器を正しく操作する力が要求されます。これらを身に付ける一番の近道は、経験を積み重ねることです。
未経験でエステサロンに就職すると、すぐに経験を積むことができます。スキルアップを目指す意欲があれば、早い成長が期待できるでしょう。
働きながら知識やスキルを身に付けられる
エステティシャンとしてのスキルを身に付けるため、スクールに通ったり通信教育を受けたりする方も少なくありません。ただし、スクールや通信教育のカリキュラムを修了するには膨大な時間と費用がかかります。
未経験でエステティシャンになると、勤務先の研修制度を利用し、働きながら知識やスキルを身に付けることができます。
大手のサロンの中には、無料で独自の講座を利用できるところもあります。エステティシャン向けの外部セミナーも数多く開催されており、それらを活用すれば働きながら自主的にスキルアップを目指すことも可能です。
他業種の経験を生かせる
先述したように、エステティシャンは施術だけでなく、カウンセリングや物販といった幅広い業務を担わなければなりません。他業種からエステティシャンに転職する場合、前職での経験をエステティシャンの業務に生かせる可能性があります。
お客様の悩みを真摯に聞いて最適な解決策を提案するカウンセリングでは、営業職に欠かせない提案力やカスタマーサポートの仕事で培われた傾聴力を発揮することができます。
物販業務で求められる、商品を深く理解してお客様に説明する力は、アパレルや化粧品の販売員の経験を通しても身に付けられるでしょう。
未経験でエステティシャンになるデメリット
- 就職できるサロンが限られることが多い
- 短期間でスキルを身に付ける必要がある
- 資格の取得が難しい
就職できるサロンが限られることが多い
求人を出しているエステサロンの中には、応募条件に経験年数が含まれるところや、即戦力として活躍できる人材を求めているところも多いです。
未経験からエステティシャンを目指す場合、経験者の採用を想定した求人に応募しても、実際に勤務することは難しいでしょう。特定のエステサロンで働きたいと思っても、未経験であるために採用を断られてしまう可能性があります。
就職先が未経験者を歓迎しているサロンに限られることは、未経験でエステティシャンを目指す大きなデメリットだと言えます。
短期間でスキルを身に付ける必要がある
未経験のエステティシャンは、すぐに経験を積んで必要なスキルを身に付けられるとお伝えしてきました。
しかし、エステサロンを訪れるお客様は、担当するエステティシャンの経験年数に関係なくプロが提供するサービスを求めています。新人だからといって、施術や接客の質を妥協することは許されません。
未経験からキャリアをスタートさせるエステティシャンには、1日でも早くお客様の前に立てるレベルの施術や接客を身に付けることが求められます。
働き始めたばかりの頃は、右も左もわからない中で膨大な量の仕事を覚えなければならず、ストレスやプレッシャーを感じてしまう方もいるでしょう。
資格の取得が難しい
一人前のエステティシャンになるためにスキルアップを目指す方の中には、資格の取得を検討している方もいるかもしれません。
- AJESTHE認定エステティシャン
- AEA認定エステティシャン
エステティシャンのスキルを客観的に証明できる資格として、上記の2つが挙げられます。ただし、指定のコースを修了して技術や筆記の試験に合格しなければならず、膨大な時間と労力が必要です。
未経験の状態からサロンで働き始めた方にとって、覚えることが多い日々の業務と並行して資格を取得することは大きな負担を伴います。タイムスケジュールを厳しく管理し、勤務と資格の勉強を両立する強い意志が求められるでしょう。
未経験で就職するエステサロンを選ぶポイント
未経験でエステティシャンを目指す場合、以下のような条件を満たすサロンを選ぶことが大切です。
- 教育制度が充実している
- スタッフのキャリアアップを支援する体制が整っている
- 過度なノルマを課されない
教育制度が充実している
エステティシャンとして早く成長するためには、高い成長意欲や積極的に学ぼうとする姿勢だけでなく、サロン側の受け入れ体制も重要です。
充実した教育制度を設けているエステサロンを選ぶと、知識やスキルを適切なペースで学ぶことができ、エステティシャンに求められる力を効率良く身に付けられます。
施術スキルや正しい接客マナー、美容に関する知識など、様々な要素を段階的に学べる教育制度が設けられているかどうかを事前に確かめておきましょう。
スタッフのキャリアアップを支援する体制が整っている
エステサロンの中には、実力がアップしてもほとんど待遇が変化しないところも存在します。将来キャリアアップを見据えている方にとって、日々の頑張りがキャリアや待遇に反映されないことはモチベーションが低下する要因となり得ます。
面接の際に、以下のようなポイントを確認しておくと良いでしょう。
- 勤務開始時の雇用形態
- 雇用形態や待遇が改善される条件
- 未経験でキャリアをスタートさせた先輩の現状
過度なノルマを課されない
お客様の理想の実現を手助けするエステティシャンは、やりがいの大きい仕事だと言えます。一方で、長時間立ちっぱなしで施術をしたり、お客様からのクレームに対応したりとストレス要因が多いのも事実です。
売上や施術人数について課されるノルマもその1つ。ノルマを達成しなければならないというプレッシャーは、仕事に慣れるのに精一杯な未経験のエステティシャンにとって大きな負担になるでしょう。
ノルマの有無や量は、エステサロンによって様々です。無理のないノルマを設けている、あるいはノルマがないサロンを選ぶと、スキルを習得することやお客様に喜んでもらうことに集中しやすくなります。
自分に合った方法でエステティシャンを目指そう
エステティシャンとして活躍するためには、様々な知識やスキルを身に付けることが欠かせません。しかし、高い成長意欲があれば、未経験でも一人前のエステティシャンを目指すことは十分可能です。
今回ご紹介したポイントを踏まえて求人を吟味し、着実に成長できる環境で、エステティシャンとしてレベルアップを目指してみてはいかがでしょうか。
エステティシャンの他にも、美容業界で活躍できる職種は数多く存在します。株式会社NBSでは、美容機器の導入を検討しているサロン様をサポートする様々な職種について募集を行っています。興味のある方は、ぜひこちらのサイトをチェックしてみてください。