無資格でも働くことができ、異業種からの参入も少なくないエステティシャン。若い方を中心に活躍しているイメージがあり、年齢が上がるにつれて「体力的に厳しいかも…」「若くなければお客様に選ばれないのでは?」といった不安を抱える人もいらっしゃることでしょう。
しかし実際はエステティシャンの働き方は多様であり、年齢を重ねても働けます。また、年齢にとらわれずに働ける独立開業という選択肢もあります。
今回のコラムでは、エステティシャンと年齢の関係性や、独立開業という選択肢について解説します。
エステティシャンに年齢制限はない
エステティシャンを目指すことに年齢制限はなく、定年もありません。
エステティシャンは、専門的な技術と知識を用いてお客様に美容サービスを提供する職業。重要なのはお客様のニーズを満たすことであり、年齢よりも経験や専門知識が重視されます。
もちろん、未経験の方でもスキルを積めば年齢にとらわれず長く働くことができます。また、ある程度経験を重ねたらサロンを独立して開業するという選択肢もあります。
年齢を重ねたエステティシャンのメリット
エステティシャンが年齢を重ねることにネガティブなイメージをもつ方も少なくないでしょう。しかし、年齢を重ねたエステティシャンには以下のようなメリットがあります。
- 自身の経験をもとにアドバイスができる
- 経験に裏付けされた技術がある
自身の経験をもとにアドバイスができる
エステティシャンにとって重要なスキルの1つが、コミュニケーション能力です。来店時にお客様に快適に過ごしていただき、リピートしてもらうためには、この人なら安心して通える、信頼できると思わせるコミュニケーションが不可欠です。
これまでエステティシャンとして美容に携わってきた経験があれば、説得力のあるアドバイスをして満足度を高めることができます。専門的な知識に限らずとも年齢を重ねたからこそ気づく悩みや不安に対して、自身の経験をもとにアドバイスすることも可能です。
また、国内全体の高齢化に伴いサロンを利用する女性の平均年齢も高まりつつあります。加齢に関する悩みに共感してあげられることもポイントです。
経験に裏付けされた技術がある
先述したように、美容のプロであるエステティシャンには専門性が求められます。エステティシャンや美容関連の仕事に長く携わってきた人であれば、経験に基づいたスキルを有しているもの。
技術力を持ったベテランはお客様から高いニーズがある一方で、多くのエステティシャンはライフスタイルの変化などから若いうちに現役を引退してしまうため、サロンでは重宝される存在だといえます。
年齢を重ねたエステティシャンのデメリット
一方で、年齢を重ねたエステティシャンには以下のようなデメリットもあります。
- 体力的な苦しさを感じる場合がある
- 家庭と仕事の両立が難しい場合がある
- サロンによっては若手を中心に採用している
体力的な苦しさを感じる場合がある
エステティシャンに年齢は関係ないとはいえ、夜遅くまで立ちっぱなしであったり、体に負担がかかる施術を行ったりしていると、体力的に不安を感じることもあります。
年齢が上がり体力に不安を感じたら、座って施術できるフェイシャルを中心に行う、1日の接客人数を制限するなど、サロンと相談して柔軟に対応できると良いですね。
家庭と仕事の両立が難しい場合がある
エステティシャンは、夜遅くまで勤務することが多いことに加え、シフト制のため休みが不規則になります。
年齢を重ねれば家庭を持つ方も増えてきます。家庭を持ち、小さなお子様がいる方などは子育てとの両立に不安を持つことも。サロンからの急な呼び出しに対応できなかったりすることも考えられます。
ただ、福利厚生が充実しているサロンもたくさんあるため必ずしも両立が難しいわけではありません。
サロンによっては若手を中心に採用している
エステティシャンに年齢制限や定年はありませんが、実際に勤務しているのは若い方が多いのも事実です。
実際にエステティシャンの求人では、20~30代までを中心に採用しているサロンは少なくありません。体力や客層との兼ね合いにより、サロンによっては年齢を重ねると採用されにくい場合があります。
独立開業すれば年齢にとらわれず働ける
エステティシャンは年齢制限がないとはいえ、年齢を重ねるとシフト制勤務であることや、体力面で不安を感じてしまいます。
年齢を重ねたエステティシャンが活躍するもう1つの選択肢として、独立開業があります。
自身がオーナーとなって独立すれば、スタッフを雇ったり、自分のペースで営業時間を決めるなどして年齢にとらわれず働くことができます。フランチャイズや自宅サロンであれば、開業するハードルも下がります。
エステティシャンが独立開業するメリット
エステティシャンが独立開業するメリットは以下の通りです。
- ライフスタイルに合わせて働ける
- 経験さえあれば資格なしで始められる
- 頑張った分だけ収入に繋がる
ライフスタイルに合わせて働ける
サロンを独立して自身で開業すれば、働く場所や時間が自由になります。家庭を持っている方は、ハードワークと子育ての両立が難しくなるため、都合に合わせて柔軟に働けるのは大きな利点です。
また、スタッフを雇えば自身はオーナー業に専念し、施術を任せることもできます。可能なうちは自身で施術を行い、得た経験や技術を新しいスタッフに教えていくことで、サロンのレベルを高めるとともに体力的な不安も解消されます。
経験さえあれば資格なしで始められる
エステティシャンとしてサロンで勤務することと同様に、エステサロンを開業する際にも特別な資格は必要ありません。それまでにサロンで勤務して培ってきた技術や知識があれば、誰でも開業できるということは魅力的です。
頑張った分だけ収入に繋がる
エステサロンを開業すれば、売上から経費やスタッフの人件費を引いたものが自身の収入となります。頑張って売り上げを上げた分だけそのまま収入になることが仕事の励みになります。
開業当初は順調に売り上げが伸びないこともありますが、具体的な目標を設定して地道に経営をしていきましょう。
エステサロンを長期的に成功させるためのポイント
独立してエステサロンを開業したら、それを長期的な目線で成功させることを考えなくてはなりません。以下のポイントを意識して、着実に売り上げを伸ばしていきましょう。
- エステサロン経営の知識を身につける
- スタッフの育成
- エステサロンのコンセプトを明確にする
エステサロン経営の知識を身につける
エステサロンを成功させるためには、技術だけではなく経営についてよく知っておく必要があります。スクールや専門学校、セミナーやコンサルティングなどから以下のようなことを学んでおくと良いでしょう。
- 集客の方法
- 売上アップのための収支のバランス
- 特定商取引法の規約
スタッフの育成
開業後にスタッフを雇いながらオーナーとして働く際は、スタッフを育成して仕事を分担することが重要です。オーナー自身が業務を抱え過ぎてしまうとスタッフが育たず、結果的にサロンのレベルが上がらないということにも繋がります。
万が一自分が働けなくなってしまった時のためにも、スタッフが動ける状態にしておくことが望ましいです。サロンの集客につなげるために、しっかりとスタッフを教育して、サービスのレベルを一定に保つことを心がけましょう、
エステサロンのコンセプトを明確にする
エステサロンの開業準備はコンセプト決めから始まるといってもいいほど、コンセプトを明確に設定しておくことは重要です。
「誰に」「どのようなサービスを」提供するのかをお客様に提示することで、コンセプトにマッチした方が来店しやすくなります。同じようなサービスを提供しているエステサロンがあったとしても、コンセプトが違うだけで差別化できるため、顧客獲得に繋がります。
サロン開業で年齢にとらわれない働き方を
エステティシャンには年齢の制限があるというイメージの反面、年齢を重ねても活躍する選択肢が多くあることが理解いただけたでしょうか。
このコラムでご紹介してきたように、年齢をマイナスに捉えるのではなく、自身が培った人生経験を活かして活躍することを意識しましょう。
株式会社NBSでは、豊富なエステサロン経営のノウハウを保持したプロフェッショナルによる開業運営支援を行っています。経営に関して不安がある方は、ぜひ気軽にご相談ください。
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