ビジネス 2023年06月08日

エステサロン開業の必需品。ベッドの適切な選び方7選

エステサロンを開業するうえで、エステ機器以外にも用意しなければいけないものが多くあります。その中で重要な備品にあげられるのがベッドです。適切な施術ベッドを選ぶことは、お客様の満足度を高め、効果的な運営をしていくうえで重要なポイントとなります。

本記事では、エステサロンでのベッドの選び方を詳しく解説しています。エステサロン開業を考えている方は、ぜひご覧ください。

エステサロンのベッドの主な種類

エステサロンで用いられるベッドには、大きく分けて以下のような種類があります。

  • フラットタイプ
  • フェイシャルタイプ
  • ポータブルタイプ

フラットタイプ

別名マッサージベッドとも呼ばれるフラットタイプは、全身の施術に対応できる最も一般的なもの。通常のシングルベッドより耐荷重が300㎏ほど大きく、安定感のあるベッドです。

施術のしやすさを考慮し、脚が施術台の中に入っているものが一般的です。マッサージや整体でよく見るような、平坦な施術台とシンプルな見た目のものが多いのも特徴といえるでしょう。

フェイシャルタイプ

フェイシャルタイプは、お客様が寝るのではなく、座ったまま施術を受けるものです。施術中はお客様があまり動けなくなるため、座り心地が良いものが望ましいです。後述するアームレストやヘッドレストがついているものであればよりリラックスして施術を受けられます。

ポータブルタイプ

ポータブルベッドは、折りたたみが可能で、持ち運びができるタイプのもの。軽量のアルミ製が多く、スチール製のものは耐荷重が大きい(250〜300㎏程度)のが特徴です。

付属するカバンに入れればコンパクトに収納できるため、持ち運びの利便性に加えてサロンのスペースが限られている場合や、予備のベッドとしても活躍します。

エステサロンで使用するベッドの価格相場は?

次に価格について説明していきます。エステサロンで使用するベッドの価格相場は、ベッドのタイプや、後述する昇降機能の有無、電動昇降か手動昇降によっても異なります。

以下が、タイプ別のおおよその価格相場になっています。

以上の相場は、あくまで大まかな分類によるものです。実際の機能と照らし合わせてコストパフォーマンスを評価すると良いでしょう。

エステサロンのベッド選びの基準

エステサロンのベッド選びの基準には、以下のものがあります。

  • 施術内容
  • ベッドの幅
  • 高さ調節の可否
  • クッションの厚み・素材
  • アームレスト・ヘッドレストの有無
  • フェイスホールの有無
  • カラー

施術内容

エステサロンで行う施術内容によって使用するベッドのタイプが異なります。

ボディ施術

ボディの施術では、真上から圧をかけたり、体全体をマッサージをしたりするため、平坦で耐荷重の大きいフラットタイプが適しています。床にマットレスを敷きお客様に横になってもらうことでも施術は可能ですが、施術者はエステベッドがあった方が力を入れやすく、腰も痛めにくいです。

脱毛の施術も、フラットタイプで行われるのが一般的です。

まつ毛・ネイルサロン

まつ毛やネイルサロンでは、フェイシャルタイプが適しています。

先述したように、アームレストやヘッドレストがあるものに加え、背もたれや脚の角度を調整できるリクライニング機能があるものであれば、施術も無理な体勢にならず行えます。

出張マッサージ

出張マッサージには、ポータブルタイプが適しています。出張は車や電車での移動がメインとなるため、付属したカバンに入れれば移動の負担も少なく済みます。

ポータブルタイプを購入する際には、軽さや持ち運びやすさだけでなく、安定性や耐久性も考慮することが重要です。

ベッドの幅

ベッドの幅は、施術の用途によって大まかに分かれます。

  • 50~60cm…整体やカイロプラクティック
  • 60~65cm…診察
  • 60~70cm…鍼灸治療やマッサージ
  • 70~80cm…エステ

一般的には以上のような分類になるため、エステサロンでは70〜80cmのものが適しています。身長が155㎝未満の方は70㎝幅、155㎝以上の方は75㎝の幅がおすすめです。

べッドの幅は広ければ広い方が良いというわけではありません。幅に隙間がありすぎるとお客様との距離が離れ施術がしにくくなり、施術スペースも圧迫してしまいます。

例外として、主なターゲットがアスリートのような体格の大きいサロンの場合は80cm以上の幅を選びましょう。

高さ調整の可否

エステベッドの高さには45〜80cm程度と、幅広い種類があります。この高さには、床からベッドのマット部分までが含まれます。

エステベッドの高さ選びのポイントとして、上から押すことが多い場合は低め、一方でアロマなど上から押すより流れるような施術の場合は高めのものが施術者の負担が少ないといわれています。

ただ、ベストな高さは施術者の身長によっても変わるため、高さを調節できるベッドがおすすめです。

予算に余裕がある場合は、手軽に高さを調節できる電動昇降ベッドを検討してみても良いかもしれません。電動昇降ベッドは、お客様が安心して楽に乗り降りできるというメリットもあります。

クッションの厚み・素材

エステの施術時間は90〜120分と長時間にわたるため、お客様に快適に過ごしていただく配慮が必要です。その点において、エステベッドのクッション性能は重要なポイントとなります。

一般的な診察台やマッサージに使われるクッションの厚みは3cmが多いです。整体やストレッチには向いていますが、快適性を考えるのであれば厚みが5cmのものを選ぶと良いでしょう。厚みが増えた分、寝心地が良くなります。

クッションの素材は、リラックス効果をアップするなら低反発がおすすめです。耐圧分散性と衝撃吸収性に優れ、深く沈み込むためフィット感があり快適です。

ただし、指圧や整体を行う場合は、素材が固く沈みすぎない高反発素材を使うことをおすすめします。低反発のものに比べ、お客様の姿勢を保ちやすいことに加えて、施術もしやすいです。

アームレスト・ヘッドレストの有無

お客様の快適さをアップするという点では、アームレストやヘッドレストが付いていることもポイントになります。

頭や腕を支えてくれるので、楽な体勢で施術を受けていただけます。特にネイルサロンでは、施術者にとっても利便性が高まるアームレストは必須といえます。

フェイスホールの有無

フェイスホールは、フラットベッドの顔の部分に開いた穴のことです。ボディの施術時にうつ伏せになる際、息苦しさを感じずに施術を受けていただけます。

フェイスホールがついた有孔タイプのベッドは、キャップによって穴を埋められるものも多いです。迷った時は有孔タイプを検討することをおすすめします。

カラー

エステベッドは、施術室の真ん中に設置されるため、エステサロンの雰囲気を決定づける要素ともいえます。

  • 白:清潔感、解放感、リラックス効果
  • 茶色:緊張を緩和、温もりを感じさせる
  • 緑:安心感を与えられる、ストレス軽減

上記のように、色によってお客様に与える印象は変わるため、サロンのほかのインテリアやコンセプトに合わせて選ぶことが良いでしょう。ただし、赤や黄色は攻撃的で不安感をあおる印象を与えるため、避けることが望ましいです。

エステサロンのベッド選びの注意点

エステサロンのベッドを選ぶ際は、次のことに注意しましょう。

  • 施術スペースを考慮する
  • ベッドの数は適切か考える

施術スペースを考慮する

エステサロンのベッドを選ぶ際は、先述した基準だけでなく、ご自身のサロンの施術スペースも考慮して選びましょう。

スペースが限られていれば大きすぎるベッドは設置できませんし、設置できたとしても施術がしにくい、お客様が圧迫感を感じるなどの問題が発生します。

施術スペースにベッドを設置した際のシミュレーションを購入前に行っておくと、想定外のトラブルを防げます。

ベッドの数は適切か考える

適切なベッドの数は、以下のポイントから考えると良いでしょう。

  • 店舗の広さ
  • スタッフの数
  • お客様の回転率

基本的には、来客数の見込みがまだわからない状態ではベッドの数を多くすることは避けるべきです。資金の無駄遣いをしないためにも、まずは店舗の広さ・スタッフの数といった観点から最低限の数を用意し、開業してからどの程度来客があったか分析したうえで数を増やしていきましょう。

エステサロンのベッドメイキングのポイント

エステサロンのベッドを購入したら、ベッドメイキングを行わなければなりません。お客様にリラックスして施術を受けてもらうためには、施術中に使うベッドのセッティングはとても重要です。

本題とはずれますが、エステサロンのベッドメイキングの際は以下のポイントに注意すると良いでしょう。

  • 長時間の施術でも体が痛くならないか
  • ベッドに入ったとき、タオルが冷たくないか
  • 施術中、うつ伏せでも苦しくないか
  • 足元は寒くないか
  • タオルの肌触りはどうか
  • 施術中にタオルはにおわないか

エステサロンのベッドメイキングはお客様が寝て心地よいと感じるかどうかを意識することが大切です。とくに「ベッドの角度はお客様がリラックスできる位置になっているか」「息苦しくないか」などの点に留意して、布団の敷き方を工夫してみましょう。

例えば「息苦しくないか」については、枕の高さが関係している場合が多いため、ベッドの角度だけではなく、枕の高さにも着目することが重要です。

サロンの規模や用途に合わせて最適なベッド選びを

いかがでしたでしょうか。本記事では、エステサロンのベッドの選び方のポイントや注意点、ベッドメイキングのポイントを解説してきました。

種類が多くあり、どれを選べばいいかわからないという時は、本記事で解説したポイントを思い出してください。サロンに合ったベッドを選び、お客様に満足していただけるサロンを作っていきましょう。

この記事の執筆者

NBS

NBS編集部

株式会社NBSは創業以来、日本全国の約1,500店舗のエステサロンや美容室に脱毛機を導入し、約3,000店舗のサロンと商品取引を行ってきた美容総合メーカーです。特に脱毛機においては業界のリーディングカンパニーとして数多くの商品を開発してきました。本サイトでは、美容サロンに関するこれまでの豊富な知識と経験を活かし、サロンオーナーの皆様に役立つ情報発信を行ってまいります。

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