エステサロンの売上を最大化するために物販は欠かせません。
しかし、実際には「施術以外のセールスが苦手」「お客様が不快にならないタイミングで声掛けができない」「どんな商品を選べばいいか分からない」などの悩みを抱えているオーナーさんも多いです。
今回のコラムでは、物販がおすすめの理由や売上をアップさせるコツ、人気の商品などを解説していきます。
エステサロンに物販は必須
経済産業省のデータによると、エステティック業の売上の内、3割(33.7%)が物品販売によって構成されています。(引用:経済産業省/エステティック業の概況)
物販には商品の仕入れ原価がかかるため、利益率は施術のほうが優れていますが、定期的な購入が見込めたり、ホームケアを行うことで効果を感じやすくなり結果的にリピートに繋がったりとメリットもいくつもあります。
つまり、物販の強化を行うことで、新規集客や次の契約に繋がり、売上アップに大きく役立ってくれます。
物販のメリット
具体的に物販を導入することでどんなメリットがあるのか詳しく考えていきましょう。
- 顧客単価が上がる
- スタッフの負担を減らしながら売上げアップを目指せる
- 顧客満足度の向上が見込める
顧客単価が上がる
売上の構成要素は【顧客単価×集客人数】で決まります。つまり、どれだけ多くの人数を集めていても、顧客単価が低ければ、売上が伸びる事はありません。
エステサロンのコースは、高額になることもしばしば。お客様全員が次々と新しいコースを契約できるわけではありません。しかし、エステのコースに比べてホームケア用品は手軽な価格なことが多く、挑戦しやすいのが大きな特徴です。
お客様の悩みに合わせて、改善方法を提案するのがエステティシャンの腕の見せどころ。お家でも気軽に続けやすいホームケア用品と組み合わせて提案することで、顧客満足度も顧客単価もアップすることが可能です。
スタッフの負担を減らしながら売上げアップを目指せる
基本的にエステサロンは、施術に対して売上が発生します。そのため、スタッフの業務時間=売上になり、どれだけ人気のサロンになっても、スタッフの人数や業務時間により売上は頭打ちになってしまいます。
しかし、物販はスタッフの労働時間に関係がなく売上を立てることができるのがメリット。効率よく売上をアップさせるには物販は欠かせないのです。
顧客満足度の向上が見込める
ホームケア用品を販売するのは、店舗側のメリットだけではありません。お客様にも大きなメリットをもたらします。
お客様の悩みに寄り添い、理想の姿に導くエステサロンですが、エステでの施術だけでは効果は半減してしまいます。
例えば、ニキビケアのフェイシャルエステを行っていても、ご自宅で最低限のケアのみ、暴飲暴食で栄養バランスの悪い食生活を続けていたら、肌の調子は一向に良くなりません。
忙しくても続けやすいホームケアのセット、栄養を補填してくれるサプリメントなどで日頃から肌を労ることで理想の姿に近づくことができます。
こうして物販を通し、日常生活でもお客様をサポートすることで、より効果を感じられるようになります。結果的にサロンへの信頼やリピーターの獲得に繋がりやすくなるのです。
物販のデメリット・注意点
多くのメリットがあるサロンでの物販ですが、もちろんデメリットや注意点があります。失敗しないようにきちんと理解しておきましょう。
- 仕入れ原価がかかる
- 在庫管理が必要
仕入れ原価がかかる
サロンでの物販を行うためには、あらかじめ商品を入荷しておく必要があります。仕入れを行うタイミングですぐに売れるわけではないので、仕入れ月と売上月に時間差が生まれてしまいます。
つまり、売上は発生していないのに商品原価を支払わなければいけません。事業規模が小さめな個人店ですと、仕入れ価格も無視できません。仕入れ数量には注意を払ってください。
在庫管理が必要
エステサロンで取り扱うホームケア用品は、最小ロットが決まっている場合も多いです。
仕入れた後に店舗内で紛失したとなればその分損失になることは頭に入れておきましょう。過剰に仕入れないこと、在庫管理をしっかり行うことは徹底してください。
売れる物販を作るポイント
エステサロンの物販を成功させるためには以下のポイントを意識しながら商品の選定〜接客を行いましょう。
- 掛け率と効果のバランスが取れた商品を選ぶ
- 商品認知ができる仕組みを作りをする
- 商品提案するタイミングを図る
- 商品を試してもらう
- アフターフォローの方法も考える
- オンラインでの販売方法を整える
掛け率と効果のバランスが取れた商品を選ぶ
販売価格に対して仕入れ価格の割合を掛け率といいます。
掛け率の低い商品を選べば利益は大きくなります。しかし、この数字のみで選ぶのはおすすめできません。
掛け率が低くても、仕入れロットが多めであれば結果的に仕入原価が膨れ上がります。加えて、効果があまり感じられないものを販売しても、かえって悪影響を与えてしまうだけです。
掛け率だけではなく、成分や効果を確認して、納得の行く商品を選びましょう。
商品認知ができる仕組みを作りをする
お客様に、商品の良さを知っていただかなければ販売に繋がりません。とはいえ、カウンセリングでお話すると、お客様の中には「押し売りされた」と感じてしまう人も。
まずは、店内にPOPを作成し、受付後やカウンセリングの中で自然な形でお客様の興味を惹くようにしましょう。どんなPOPやディスプレイだったら魅力に感じるのかお客様の気持ちをイメージしてください。
効果効能だけではなく、口コミ、SNSの評価、ビフォーアフターなど商品に説得力が出るようオリジナルの資料を作るのがポイントです。
商品提案するタイミングを図る
物販を行うときに最も注意したいのが「商品の販売を目的にしないこと」です。
物販も施術もお客様のなりたい姿に近づくための手段の一つでしかありません。これを第一にしないとお客様は「売りつけられた」という印象を持ってしまい、悪い口コミが拡散される可能性さえあります。
まずはヒアリングでお客様の悩みや生活習慣を引き出すこと、その上でお客様の需要とプラスαでご案内をしてください。
例えば、施術中に突然「当店で使ってるフェイスパックが非常におすすめです」なんて話しかければお客様は身構えてしまい警戒してしまいます。どれだけいい商品であってもこれでは売れません。
あくまでお客様は施術やサービスを目的に来店されています。施術中にはお客様の現状理解やカウンセリングに努め、アフターカウンセリングの際に自然な流れで会話に盛り込みましょう。
商品を試してもらう
化粧品などは肌質によって合わないものや使い心地にも人それぞれ好みがあります。それに加え、一度使って明確に違いを感じられる商品も少なく、継続的に使用することで肌の調子が整ったり化粧ノリに違いが現れたりする商品が多いです。
そのため、説明だけではなく実際にお客様に実感していただくのが購入のハードルを下げる簡単な方法です。試供品をプレゼントしたり、体験会で使い心地を試してもらったりすることで、物販の売り上げが伸びる可能性があります。
アフターフォローの方法も考える
商品を販売したあとのアフターフォローの方法も合わせて考えなければいけません。
例えば、家庭用脱毛器などの美容機器を販売しているのであれば、使用方法や処理のコツもお客様にお話できるように準備しておきましょう。公式LINEに登録してもらうと、家でわからないことがあったときにも対応できる等の気軽にやりとりを行える仕組みづくりをすると長期的なファン化に繋がります。
オンラインでの販売方法を整える
店舗での物販が軌道に乗ったら、店舗だけではなくホームページやECサイト上から販売できるようにするのがおすすめです。
予期せぬ休業が発生したときも、ECサイトからの売上を得ることができます。お客様にとっても、店舗に足を運ぶことなく購入ができるため忙しくても利用しやすいのは大きなメリットです。
エステサロンで人気の物販とは
化粧水、洗顔料、クレンジングなど、基礎化粧品は定番のひとつ。エステサロン専売のブランドも多くあり、非常に人気も高いので用意しておくと良いでしょう。加えて、まつ毛美容液やフェイスパックなども人気の高い商品の一つです。
美顔器や脱毛器、EMSなどの美容機器は単価が高いため、一つ売れるだけでも大きく売上に貢献してくれます。
サプリメントやドリンクなどインナーケアも近年人気の商品です。日常生活に取り入れやすいのでお客様の生活習慣に合わせて提案しやすい商品ともいえます。
エステサロンで物販を取り入れて売上をアップさせよう
物販は店舗の経営を安定させるために非常に重要な要素の一つです。物販に対して苦手意識のあるエステティシャンも多いですが、店舗だけではなくお客様にとっても大きなメリットがあるのが物販です。
以下の7つのポイントに気をつけながら、ぜひ物販を導入してください。
- 掛け率と効果のバランスが取れた商品を選ぶ
- 商品認知ができる仕組みを作りをする
- 商品提案するタイミングを図る
- 商品を試してもらう
- アフターフォローの方法も考える
- オンラインでの販売方法を整える
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